オフィスデザインは年代とともに移り変わってきました。
そのデザインは当時の世界の動きを反映したような形になっています。
まず、1950年代以前のオフィスと言うと、ほとんど富裕層だけが使用するものでした。この頃は工場勤務をする方が多かったため、オフィスは経営者や雇用主がいる場でした。それが1950年代に入り変わってきます。当時のヨーロッパのオフィスで主流だったのは「コリドーオフィス」です。コリドーとは「廊下」のことで、廊下を中心に個室がいくつも並んでいる形でした。
この時に使用していたのはタイプライターでかなり音もしたことから個室を分けることにより騒音を防いでいたようです。
そしてアメリカではまた違った形のオフィスデザインとなっていました。
アメリカで主流だったのは「ブルペンオフィス」です。
ブルペンと言うと野球の際、ピッチャーが練習をする場所をブルペンと言います。この場所は周りをぐるっと囲まれ、監督やコーチが様子を見れる状態になっています。当時のオフィスもそのような形でした。管理者が就労者を見渡せるような形になっていたのです。そして1960年代になるとオフィスデザインも自由になってきました。壁を取り除き、周りとコミュニケーションをとりやすいデザインになったのです。
しかし、これでは集中力が欠けるということで誕生したのが「オープンプランオフィス」です。これはローパーティーションを用いてオフィスを仕切ることにより、集中力を保つことができます。また、仕切りが低い分、必要な時はコミュニケーションをとりやすいので、今でも使われているデザインです。しかし、最近はパソコン一つあればどこでも仕事ができることから、デスクが決まっていない場合や外で仕事ができる場合もあります。
このようにオフィスデザインは時代の移り変わりとともに変化してきました。昔は経営者だけのものでしたが、今は社員が使いやすく仕事しやすいデザインが主流となっています。
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