魚返 真哉魚返 真哉 / 2017年5月24日

ブックデザインとその歴史

ブックデザインについて、知っていますか?
ブックデザインには、表紙や帯など、本の外観をデザインする「装丁」と、本文の組み方やフォントから紙質や本の厚さなどのサイズに至るまで、本の外観の全てをデザインする「造本」とがあります。

ブックデザイナーと呼ばれる職業の方には、装丁と造本の両方を手がける方もいれば、装丁のみを手がける方とがいて、この装丁を専門にしている方を、装丁家とも言います。ブックデザインの歴史は古く、活版印刷が発明された15世紀のヨーロッパにまで、さかのぼることができます。
日本のブックデザインの始まりは、江戸時代です。人気歌舞伎の演目を芝居の脚本風に仕立てた「お染久松色読販」という書物で、その挿絵や表紙絵を手掛けた歌川国貞だと言われています。
国貞は、表紙に本の内容を暗示させる絵を描き、文字と挿絵によって、まるで実際の舞台を見ているかのような、美しく華やかで品格のある装丁を作り上げました。
明治から昭和初期にかけては、東京美術学校で美術を学んだ小村雪岱が、泉鏡花の本をはじめとして、数々の優れた装丁の本を残していて、装丁の巨匠と言われていました。現在でも、読者が思わず手に取ってみたくなるような、印象的な装丁や造本を施すことは、とても重要なことに位置づけされています。
装丁や造本によって、本の内容を、効果的に読者に訴えかけることができるため、その装丁や造本の出来・不出来によって、本の売上を大きく左右してしまうこともよくあることです。
そのため、人気のあるブックデザイナーの方のところには、多くの仕事が集中します。装丁や造本をしている方は、大学の美術家や美術系の専門学校で学んだ方が、まず出版社で編集者をしたり、編集デザインのアシスタントを経験したりして、ブックデザイナーとして独立するケースが多いです。
時には、有名イラストレーターや漫画家が、装丁を手がけることもあります。斬新な装丁や造本は、インターネットやテレビなどのメディアを通して拡散され、結果的に更に本の売り上げを伸ばすことがあります。

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