UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供するN’s Creates (エヌズクリエイツ) 株式会社の永富です。
今回は、最近私が読んだUIに関する書籍を紹介していきます。
紹介するのはこちら!
中村聡史 著
失敗から学ぶユーザインタフェース 世界はBADUIであふれている
N’s CreatesではWebデザインやアプリケーションのUIデザインを扱っていますが、こちらの書籍で紹介されているのはそういったIT関連のデザインだけではなく、自動販売機や看板、ドアのデザインなど多岐に渡ります。
そしてその中でも、ユーザーが使用するときに少し迷ってしまったり、間違った使い方をして失敗してしまうような少し困ったUIを「BADUI」として紹介する、面白い切り口の書籍です。
2015年2月が初版なので少し古い情報もあり、例として挙げられているWebサービスの中にはすでにUIが改善されているものもあると思いますが、「ユーザーが使いやすいデザイン」を作るための基本的な考え方を学べる内容となっています。
様々な切り口から書かれているなかで、私が印象に残った部分を2つご紹介します!
Chapter 2では、ユーザーが何か操作を行った際に適切なフィードバックを返すことの重要性について、さまざまな例を用いて説明されます。
その中でも特に印象に残ったのは、ユーザーが何か操作したものを取り消す際に表示されるダイアログとボタンについての例で、いわゆる「キャンセルをキャンセルするボタン問題」です。ちょうど先日、デザインチームでも議論になっていました。
ボタンの「キャンセル」というラベルが、「編集内容をキャンセルする」を表すのか、それとも「編集内容をキャンセルすることをキャンセルする」のか。このアプリをユーザーが使い慣れていなかったり、焦って操作していたりすると間違ってしまうかもしれません。こういった「ユーザーが迷ってしまうUI」をいかになくしていくかがデザイナーの仕事ですね。
書籍の中では、ボタンのラベルを「はい」と「いいえ」にするとか、ダイアログに表示するテキストを工夫するなどの解決策が挙げられていましたが、やはり時と場合によって最善策は違うものになりますし、奥深いトピックだと思います。
Chapter 5では、男性用・女性用のトイレのサインなどを例に、人々が親しんでいる慣習と違っていることで紛らわしくなってしまったものが紹介されています。
Webサイトやアプリに関連するものだと、「戻るボタン」と「進むボタン」はそれぞれ左右どちらに置くのが適切か、といった議論がされていました。先ほど例に出した「キャンセルをキャンセルするボタン」問題も、どこにボタンを置くのかの検討も重要そうですよね。
たくさん面白い例が載っていましたが、読んでいて、慣習って思ったよりもしっかり私たちの中に染み付いているんだなと思いました。トイレを探している時に男性用トイレのマークが赤やピンクだったら間違えて入ってしまうかも……気をつけましょう!
今回は、私が今月読んだ「失敗から学ぶユーザインターフェース」という本を紹介しました。
これからもUI / UXやデザインに関する本を読んで、役に立ったものや面白かったものはどんどん紹介していこうと思います!
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