UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供する
N's Creates (エヌズクリエイツ) 株式会社 UIコーダー 齋藤 (@31mskz10) です。
IT系の人は「コンピューター」のことを「コンピュータ」と書いたり、「サーバー」のことを「サーバ」という風に、3文字以上のカタカナ文字で最後の伸ばし棒を省略する場合があります。
これはJIS(日本工業規格)という規格で明確に決まっていて、読みやすい文章を書くために重要とされています。
しかしこのルールが2019年に変わって、現在は「コンピューター」「サーバー」のように最後の伸ばし棒は省略せずに表記するのが正しいと変わりました。
JIS(日本工業規格)の「Z8301」は「文章の書き方,用字,用語,記述符号及び数字」を規定しています。
そこには、伸ばし棒(長音符号)を省略するためのルールが規定されています。
そのルールは下記の2つです。
なぜこのようなルールができたのかは諸説あるのですが、有力なものは今ほどパソコンの性能が高くなかった時代に少しでもドキュメントの容量を減らしたい、印刷のコストを下げたい、というメーカーの意図という説です。
他にも伸ばし棒が語尾にあると、ハイフン(―)と混同されて、誤認の原因になるからという説もあります。
しかし、2019年に改正されたJIS規格では「外来語の表記は、主として“外来語の表記(平成3.6.28 内閣告示第2号)”による。」と変更されました。
ここに書かれてある内閣告示とは下記になります。
英語の語末の‐er, ‐or, ‐ar などに当たるものは,原則としてア列の長音とし長音符号「ー」を用いて書き表す。ただし,慣用に応じて「ー」を省くことができる。
文化庁 | 国語施策・日本語教育 | 国語施策情報 | 内閣告示・内閣訓令 | 外来語の表記 | 留意事項その2(細則的な事項)
慣用に応じて省くことはできますが、基本的にいままで省いていたような「コンピューター」「サーバー」は伸ばし棒付きになります。
昔は「e-mail」と表記していましたが一般名詞となって「email」に表記が変わったり、「ヤバい」のように意味も変わった言葉があります。
昔は恐怖を感じるような意味で使っていましたが、最近は「すごい」のような意味で使われています。
言葉は変化するものです。
ただ、文章を書くときのルールそのものが変わってしまうというのは、あまり考えたことがありませんでした。
正直最初は違和感がありましたが、考えてみると発音と文字が一致しているので、伸ばし棒を省略しない方が適切なのでは?と思いました。
いままでは表記としては「コンピュータ」なのに声に出して読むときは「コンピューター」と読む必要がありました。
これは非日本語ネイティブの人にやさしくありません。
発音と文字が一致している方が親切です。
伸ばし棒を最後に付ける場合「コンピューター一覧」や「サーバー一覧」など「一覧」を最後に付けると、伸ばし棒が2個続いたような見た目になって不格好という問題があります。
いままでは「コンピュータ一覧」「サーバ一覧」で表記できていました(これはこれで「一覧」ではなく「覧」に見える問題もありましたが)。
ややこしいので「コンピューターリスト」「サーバーリスト」のように言い換えを考えた方がいいかもしれません。
伸ばし棒の表記に関していろいろと触れてきましたが、最も大切なことは表記を統一することです。
場所によって異なる表記をしていては読みやすい文章とは言えません。
基本的には最新のルールに合わせた方がいいのでしょうが、古い省略の方のルールを使う場合はそのようにチーム内で決めて、表記を統一するようにしましょう。
また、校正支援ツールを活用したり、ユーザー辞書に登録したりするなど、仕組みでカバーすれば表記を統一しやすくなります。
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