UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供する
N's Creates (エヌズクリエイツ) 株式会社 UIコーダー 齋藤 (@31mskz10) です。
今回はものづくりをしている人のモチベーションが上がりそうな小説を紹介します。
いかにもな小説は外して、「モチベーションアップ」のような文脈で語られることが少なそうなものをピックアップしました。
『舟を編む』は辞書を作る話です。
「辞書」を言葉の海を渡るための舟に見立て、途方もない時間を辞書作りに費やしています。
「右ってどうやって説明したらいい?」「他の辞書だと、北を正面にしたときの東に位置する方向って説明されてある」「でもそれだと今度は東を説明するときにどうする?」なんて風に、普段何気なく使っている言葉を誰でも分かるように説明するのは難しいことです。
また、1つ1つの単語の用例を集めて、ときには若者言葉を探るためにカフェやレストランで聞き耳を立ててメモしたり、合コンに行って「面白い単語見つけてきたぞ!」なんて作業を続けます。
辞書をつくるためには数十年の時間がかかり、完成する前に関係者が亡くなってしまうこともよくあるそうです。
自分がやっていることなんて、せいぜい数ヶ月、長くても1年で終わるようなものばかりだと考えると、もう少し頑張ろうと思えてきます。
『残像に口紅を』はSF御三家の筒井康隆さんの小説です。
この本はルポグラムという技法を使って書かれていて、「あ」を使わないと決めたら、それ以降は文章中に「あ」が出てきません。
もちろん「愛」や「相手」などの「あ」がつく言葉も出てきません。
そして小説が進むにつれて、制限する文字がどんどん増えていきます。
非常に実験的な小説で「この形式でよく成立させつつ最後まで書ききって、さらに面白い」。突飛なアイデアからここまで作り上げられるんだと思えます。
『その可能性は既に考えた』は、いわゆる推理小説・ミステリー小説ですが、ミステリーの概念を壊した作品です。
普通、ミステリーには「真実」があり、現場で見つかるさまざまな痕跡や証言をもとに、その真相を暴きます。
しかし、この作品の真相は「わからない」です。
主人公である「上於呂」は、奇蹟を追い求める探偵です。
奇蹟というのは「この世では起こり得ないこと、いまの科学技術では説明がつかないこと」を指します。
そんな主人公のもとに奇妙な事件の依頼がやってきて、主人公はあらゆる可能性を考慮してその結果、この事件は奇蹟であると認定します。
認定したはいいのですが、その主人公に対してベテラン刑事がやってきて「いやいやこういう可能性があるでしょ?こうなったら事件成立するじゃないか」と推理を披露します。
その後に言うセリフがタイトルにもなっている「その可能性は既に考えた」で、なぜその推理が成立しないかを説明するのです。
結果、成立しないことを証明したら、次の章でまた別の人がやってきて、別の推理を披露して…という、1つの事件をさまざまな角度から見ていきます。
こんな形式があっていいんだというミステリーそのものに対しての挑戦でもありますし、読んでいても非常に面白いです。
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