あちこちでよく目にする「ユニバーサルデザイン」とは、どういう意味なのかご存知ですか?
地球上には、文化や言語の異なる様々な民族が暮らしています。
そのような民族、国籍、老若男女といった違いや、障害のあるなしや個々の能力の違いを問わずに、地球上の全ての人が利用することができる施設や製品や情報設計のことを、ユニバーサルデザインと呼びます。
バリアフリーと混同されがちな言葉ですが、両者には少し違いがあります。
バリアフリーとは、「生活する上で障壁(バリア)がないようにすること」ですが、ユニバーサルデザインは、「はじめから障壁がないように作られたもの」です。
例えば、階段の横にエレベーターを設置するのがバリアフリーで、最初から階段ではなくスロープとエレベーターを設置するのが、ユニバーサルデザインの考え方です。
このユニバーサルデザインという言葉自体の歴史は、実はそれほど古くなく、バリアフリーの概念よりも更に新しい1990年代に始まります。
アメリカで「障害を持つアメリカ人法(ADA法)」が成立したのを受け、アメリカ人建築学教授のロナルド・メイスは、従来のバリアフリーから発展させた「ユニバーサルデザイン」というコンセプトを提唱したのです。
メイスは主に、万人が同じように使える居住空間に関する研究や設計をしていました。
そして、日本で初めてユニバーサルデザインという言葉が使われたのは、1996年のことです。
その後、新聞やテレビ等のメディアで取り上げられ、日本企業の間にも、このコンセプトが取り入れられるよになりました。
地方自治体でも、2000年ごろから、まず静岡県や熊本県で、このコンセプトへの取り組みが始まりました。
現在では、他の自治体でも、ホームページや広報誌などで、取り組みが報告がされるようになっています。ユニバーサルデザインが目指すところは、将来的には、万人が同じように利用できることが、至極当たり前の世の中になって、この言葉自体が消えてしまうくらい、普遍的なものになることです。
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