わが国で、キャラクターが商品として意識され始めたのは、戦後、米国の人気キャラクター群が広まって以降と申せましょう。
戦後復興と共に漫画やアニメの人気が高まり、それと共に登場キャラクターの玩具が「売れる商品」として認知され、販売を意識したキャラクターデザインが、特に重要視されるようになりました。
昭和40年代、テレビが家庭に浸透するにつれて、作品のタイトルを知らなくても、そのキャラクターの風貌と名前は誰もが知っているといった大人気キャラクターが続々と登場しました。
その頃の懐かしいキャラクターはもとより、新作のアニメや特撮に登場の、数えきれないほどの日本発・人気キャラは、今や世界中の老若男女に愛されています。
キャラクターデザインの歴史は戦後以降というふうに話を始めてしまいましたが、そもそも我が国では、絵巻物の歴史が始まった頃から、魅力的なキャラクターを意識した作品を多く世に出しています。
近年、博物館展示で人々を熱狂させた『鳥獣人物戯画』に登場する、愛らしい仕草のカエルやウサギ、サルなどを思い起こしていただければ、納得していただけるのではないでしょうか。
あのカエルやウサギたちは、現代でも大人気キャラクターとして、さまざまな商品に描かれ、物によっては入手困難になっているほどです。
仏教を説く絵巻として成立した『信貴山縁起絵巻』も、内容そのものより、そこに描かれた生き生きとした人物たちこそが主役です。彼らは、まさに、物語に躍動感を与えるキャラクターそのもの。空を翔る剣の護法童子などは、現代のSFアニメ・キャラに匹敵する魅力に溢れています。
このように日本人は、昔から、キャラクターが人心に訴える力を、強く意識していたのです。
江戸時代に百出したさまざまな妖怪たちも、日本人が持つ豊かなキャラクターデザイン力を、強く反映していると申せましょう。
まさに、我が国のキャラクターデザインは、その歴史からして、世界に誇るべきものです。
これからも続々と登場するであろう魅力的なキャラクターたちの、海を越えた活躍が大いに期待されます。
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